悩むことは生きていること
(4)悩むことは生きていること 〜悩めるお母さんがんばれ!〜
私の仕事は、相談員です。そのため、たくさんのお母様方からの悩みをお聞きします。
「幼稚園に行くときに、毎回息子が大泣きするんです…。」
「子どもが夜遅くまでねないんですけど…。」
などなど。
悩んでいるお母様のお話を聞かせてもらい、そしてその悩みを解決してあげられる、特効薬のような一言をアアア……と毎回思うのです。だって、せっかくお電話頂いたので「電話して甲斐があったわ」と思ってもらいたいもの。
しかし、もちろんそんなすごい「一言」を、この私が言えるわけがない。それでもお母様方は、「ありがとうございました」と、お礼まで言って下さるのです。
そもそも、「悩む」ってどういうことだろう、と原点に戻って考えてみました。みなさんはどういう意味だか、すぐお分かりになりますよねぇ。辞書にはこう書いてありました。
C悩む→心の中であれこれと思い苦しむ。思いわずらう。(『大辞林』より)
うーん、そうだったのか。ちなみに「悩む」と類似語のような(?)「考える」には、どういう意味があるのか、おばかな私は引き続き辞書をひいてみました。
C考える→物事について、知性を働かせて論理的に筋道を追う。またそのようにして結論や判断を得る。(『大辞林』より)
うーん、そうだったのか。かなり違いますね。
「悩む」ことは「苦しい」んですね。だからつらいのです。そして、「考え」には結論があるけれど、「悩む」ことには必ずしも結論があるとは限らないのでしょう。だから、私がお母様方にはすばらしい「一言」を言わなくても、、お礼を言って下さるのだと思います。
きっと、お母様方の悩みを聞くことで、私も一緒に悩み、そして悩みを共有化する=苦しみを一時的にでも一緒に背負う。そうすることで少しお母様方の気持ちを楽にできているのかもしれません。
悩むことを、責めてしまうお母様がいらっしゃいます。やはり、苦しいと物事をマイナスに考えてしまうのかしら?そんなことは決してないのにア 悩んでいるお母さんはステキですよア 悩むことに悩まないで、悩むことを肯定できる考え方ができるといいですよね。
私もこの歳になると、数え切れない程の「悩み」がでてきます(こんな脳天気娘も悩むのよア)そんな時、尊敬すべきある方がこう話して下さいました。
「悩むことは生きていることなんだよ。」と。
なんだか「悩む自信」がでてきました。
皆様はいかがでしょうか?