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まっ、こんなもんか…


(6)まっ、こんなもんか…

 あなたの好きな言葉は何ですか?
 幼い頃によく聞かれましたよね、文集とかで。私は確か……「夢」って書いた気がします。若いですねえ。じゃあ今はどうなのかって? 今はですね……「しょうがない」ですかね。こんなにも人間変わってしまうものなのでしょうか?(私だけか!!)
 しかし、生きていくうえで、「しょうがない」って思うことが必要になってくる場面や状況が多いと思いませんか? 逆にこういう考え方をしていかないと、常に物事につまずいてしまうというか。
 特に日本人は、世間でもよく言われておりますが、考え方がどちらかというと真面目で、神経質ですよね。堅い、といった印象もあります。相談をお受けする中でもお話される感じから、前述のようなタイプの方が非常に多いなと感じます。
例えば、子育てに関してでも、目指すは100%なんです。それは、子どもに対しても、親自身に対してもです。子どもに一つ何かをやらせるにも、中途半端じゃ許せない。親が思い描いている姿にぴったりとあてはまらなければ、よしとしない。それまでがんばってがんばって……。かなりの親の方も気力体力がいります。そのなかで、100%に到達したことに関してはよいのですが、しないことが続いたりしてしまうと、親は悩んでしまうようです。そして、相談室のドアをたたくことになるのです。
 私もこうみえて、意外と完璧主義なので(ほんとよ)、この様な方から相談があると、お気持ちがよく分かる。しかし、ここで私がいう言葉は
「もっと肩の力を抜いて、がんばりすぎないで下さいね」
と、こうなります。
 これが難しいのです。がんばるお母さんにとっては、がんばることは得意だけれど、力を抜くことはとても難しいようなのです。なんたって、どうやるかが分からない。「100%のところを、60%で満足してみてはいかがでしょうか?」とか「途中であきらめることも、たまには必要ですよね」とかお話してみたりします。ともすると、がんばっていることがまるで悪い事のように思われてしまいそうで怖いのですが、人間頑張りすぎを続けると、皆様お分かりのようにいつか限界がきますよね。だから、力を抜くことが大切なんです。子育てにも、人生にも。
 真面目で神経質な私が、どうして「しょうがない」なんて言葉を好きになれたかというと、例えば物事を実行している時に、もしいきづまったとしたら、「まっ、こんなもんか」と、そこでいきなりゴールにしちゃうのです。端からみれば、全然ゴールでも何でもないのですが、「まっ、こんなもんか」と何回も口に出して言う度、だんだん現状に満足できてきちゃうんですよ。(もしかしてこれは、単純な性格の方にしか通用しないかもしれません)
 どんな言葉でもいいと思います。あなたにだけの「ちょっといいかげんになれる言葉」を見つけて、呪文のように唱えてみて下さい。もしかすると、人生変わるかもしれませんよ!!




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