引きこもりのきっかけ
65
■引きこもりのきっかけ
埼玉県 Y
何の心の準備もない時に、心ないひどい対応を受けたりすると、大人の場合でさえショックでうつ病などになったりすることがあります。それがまだ幼い子どもの場合だったらどうでしょう。
引きこもりの親の会に参加した時のことです。16年間引きこもっていたという現在28歳になる青年からお話を聞くことができました。
彼が最初不登校になったのは小学校に入学して、まだ新しい友だちの輪の中に入っていけないでいた時、担任の先生から受けた扱いがきっかけだったと言います。テスト用紙に名前を書き忘れたことで激しく怒られ、テスト用紙をくしゃくしゃにされてしまったと言います。
まだ小学生になったばかりで学校生活にもよく慣れていない時期、このような担任にあったばかりに身長175センチはある立派な体格のこの青年は自信を失い、対人恐怖症に陥り、引きこもりになってしまったということです。そして、現在もまだその後遺症は引きずっているのです。
学校というところにことさら敵対する気持ちを持とうとは思いませんが、子どもを学校に通わせようとする時、そういうこともあり得るということを親も子も考えておかなければならないように感じました。